理容室の引き合いも多くいただいております今日この頃。
設計しているときに、なにかその特異性というか、えも言われぬ魅力があり、ルーツや本質について紐解いてみました。
今は昔、中世のヨーロッパでは髪を切ることは身体を切ることと同じに扱っており、理容師が外科手術も行っていました。
赤白青のサインポールは、当時の血液を抜き取る治療法で、患者さんが握ったポールに血が滴った姿と包帯の表すことから来ているらしい。※諸説あり
やがて外科手術と理容は分離しましたが、理容師は外科医から派生した仕事なのです。だからBARBERは白衣なんですね。
ちなみにBARBERはラテン語で[髭]を意味するbarbaに由来します。
なにか男らしいカッコよさを感じるのは、その深い歴史からなのかなと感じました。
バーテンダーやテーラー、料理人などの職人に通ずる「所作」の美しさも感じます。美容師さんの華麗さとはまた違う、堅実さというか。。
そんな自分の趣味嗜好もあいまって、BARBER(人)が立っていてこそ本物のBARBER(店)が完成するとうい考えが加速し、無理を言って営業中の写真も撮らせていただきました。
設計させていただいたKINGSMAN TOKYO BARBERSHOPは創業7年、ほぼ2人で始めた店舗も今は4店舗ある有名店です。
今回はその創業1店舗目の本店の全面改装と、4店舗目の新装工事を同時に担当させていただきました。本店の解体の際には創業メンバーが集合して感極まっているのをみて、気を引き締めて設計に臨みました。
本店の方は創業時のお店の雰囲気を踏襲し、更にオーセンティックにアップグレード。アンティークの家具と造作の什器により、ヨーロピアンで堅実なBARBERになりました。
バーバーチェアにも歴史があり、当時のまま灰皿が付いているのが堪らない
道具にもこだわりを。整列していても乱雑していてもかっこいい。
対して新店の国分寺店は真反対。スタイリッシュに。かつBARBERっぽくなるよう素材や雰囲気づくりに配慮しています。
お店のロゴも店舗によって違います。KINGSMANのこのモノづくりの自由さが素晴らしいです。
本店と同じく家具や小物は本物のアンティークをご提案。バーバー カウンターはステンレスで極端にソリッドに。
通称「ケツネオン」はオーナーが見つけてきた遊び心です。KINGSMAN、自由度高いです。
そしてアンティークのシアターベンチ中央には当時のギャルのものでしょうか、ホットパンツの座り跡が。受付はまさかのケツがリンクしました。
理容室には理容室独特の使い勝手や、保健所ルールがあったりもします。
ケツがリンクするような理容室のお仕事の依頼もタフデザインにお任せください。
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