虫が超絶苦手、大阪オフィスの戸田です🦜
今回は先日行ってきた「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」展のお話です。
どんな展示会かを簡単に説明すると、明治工芸の伝統技術を現代でも受け継ぎ、尚且つ新しい技法領域に挑戦する現代作家達による作品展示会です。
もっと簡単に説明すると新しい工芸技法を作る凄い作家達の作品展示会です。
木、金属、陶磁、漆、ガラス、紙などの様々な素材を使用した作品があり、その中でも僕が好きな作家さんの作品があったためご紹介します。
[吸水 / 福田 亨]
※先に言っておくとこの作品は全て”木”で出来ています。
写真の蝶々は“立体木象嵌”という木工技法を用いた作品で、基礎となる木に模様となる形をくり抜いて、そこにぴったりと違う木を嵌めて行く手法、、、説明が難しい、、
感覚で言うと切り絵で切り取った所に別の色の紙を寸分狂いなく形を合わせて嵌め込んでいくようなもので、この作品は一切着色はしておらず樹種によって色を使い分けて模様を作っています。
象嵌自体は昔からある技法ですが、それらはすべて平面上でしか行われていなかったところをこの方は立体上でやってみせた化け物天才若手神作家です。なんせまだ20代後半、、
もちろんこの立体木象嵌蝶々も凄いのですが、もう一つ注目すべきは“水滴”
一見木の板に水滴を落としただけのように見えますが、冒頭にお話しした通り何もかもが“木”で出来ています。
しかもその作り方が半端じゃなく、木の板に上から水滴の形をしたパーツを接着〜♪ではなく水溜り以外の所を彫刻刀と紙やすりで削って平にしているんです。
しかも水滴の光沢はレジンや漆で仕上げしたのではなく研磨のみで光沢を出し水滴を再現しているんです。
しかも硬い黒檀という樹種でそれをするのが凄い。
まさに超絶技巧。思わず“しかも”を連発しちゃいますね。ん〜語彙力。
この方の作品は言葉や写真では伝わらない、どれも繊細で美しい作品なので、是非人生で一度は現物を見て頂きたいものです。
勇気があれば双眼鏡で見ると尚良し👀
以上「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」展のお話しでした。
次回は、、、なんか話します。
X(旧Twitter):https://twitter.com/TF_crafts?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
Instagram:https://www.instagram.com/tooo_r/
靖山画廊:https://art-japan.jp/artists/2129/