店舗内装において什器は、空間を印象付ける非常に重要な要素です。
夜な夜なデザインを考え、ミリ単位で納まりを拘った什器図を作成し、、、完成したものが現場に納品された時は、何年この仕事をしていても感動の瞬間だと感じます。
先日、数年ぶりに家具工場に出向いて打ち合わせをする機会がありました。
美容室を中心に、店舗什器を作り続ける弊社の大事なパートナーである木工所を紹介します。
埼玉某所の工場は、40坪×2フロアで家具工場としては大きな分類だそうです。
さすが「工場」なだけあり、専用機材が多数揃えています。
工場といえど基本的には職人さんが制作をしています。職人さんそれぞれの持ち場で、担当する家具を実施設計し、機材を用いて精度の高い加工を行い、手作業でもさらに細やかな制作を行ったり。
普段知られざる専門性の高い機材が目につき、木工所色々伺ってみました。
↑こちらはパネルソーです。
化粧板や突板など仕上げ材の大半はサブロク(900×1800)やシハチ(1200×2400)の大判で販売されてますが、それらをこの機材で必要なサイズに切り出します。
↑V溝加工機。
端部のVカットや面材にV目地を入れるなど。
専門性が高くても結構なサイズありますね。
↑エッジバンダーは天板の側面の「小口テープ」を貼るための機材です。
ロングテーブルでもバッチリ通せる巨大なマシンですね。
↑そしてNCルーター。
二次元加工機です。外車が買える程高額商品だそうです。(多分他の機材も、どれもメチャクチャ高額なのでしょうが)
PCとセット品のようですが、マシンに依存するためPCアップデートが出来ず 未だWindows98やXPが現役で稼働してるようです。
PCが先に臨終しても、外車並みの価格である機械は早々入れ替えられないですよね。そうなった時は死に物狂いでWin98のマザーボードを探し求めるんだとか…(秋葉原に行くしかないよね)
昨今Rの造作や什器のご提案をさせて頂くことが多いですが、下地を組むところから結構大変なんす。
こちらの造作物は1枚の板から円弧状の下地を切り出してますね。
動画で見ると分かりやすいですが、こんなものも作れるんですね。
工場には我々がオーダーした什器の形跡もチラホラ。
関口さんの担当する美容室のドレッサー。
配線も終わり、後は現場でミラー貼ったら完成ですね。
大型店舗だとこんなドレッサーが何十台と工場に立ち並ぶ時も…。
山崎さんの担当するレセプションカウンター。
ただでさえ細かな什器図に、ここでは更に下地の設計が行われているようです。職人さんでしか解読できない。
意匠図から製作図に切り替わるタイミングですね。
持ち場には各々の創意工夫が感じられます
常日頃、無理難題な設計で木工所さんを困らせてしまう事ばかりですが
こちらが想像する以上に、制作の現場では更なる試行錯誤が行われ 実現するための技術が備わっています。
タフデザインでは「大型店の大量生産什器」も「細部までこだわった1点もの特注什器」も全力で制作するパートナーが存在することが強みではないかと思います。
そんなパートナーシップを結ぶ木工所の後継くんからのメッセージ
「図面は早く出してください! !」です。